こんにちは!
本日は“Roger that”という英語の表現方法をご紹介します。
1. “Roger that” という英語の表現方法
私が外資系企業で働いている時に、仕事の関係者にメールの返事で“Roger that”という英語の表現方法で返答したら、外国人の同僚は理解してくれたものの、日本人の同僚からは電話がかかってきて、「ロジャーって誰のことですか?」と質問され、思わず笑ってしまったことを思い出します。
“Roger that”又は“Roger”とは、人名の“Rogerさん”とは全く関係なく、「了解」もしくは「承知致しました」という意味です。場面によっては、「かしこまりました」という和訳でも適切です。“Roger that”や“Roger”はもともとは、軍などで使用されていましたが、今では一般的に「了解」や「応諾」という意味で使われています。
モールス信号が使われていた時代には、軍の司令部から伝達された内容に、「了解した」という“Received”の頭文字の“R”がモールス信号の“ .-. ”で返信されていました。その後、軍で通信手段が発達して、無線で双方向でやりとりができるようになってからは口頭で“Received”が聞き取りにくいためか、「了解した」を“Roger that”又は“Roger”で返事をするようになったそうです。時には、“Roger that”ではなく、“Copy that”という言い方で返信する場合もあります。
今では、軍関係者に限らず、無線を利用する人達を始めとして、“Roger that”又は“Roger”は幅広く親しまれている英語の表現方法で、一般的な英会話にも「了解」という意味で使われています。又、アメリカ航空宇宙局のNASAも、宇宙のクルーと地上のサポートチームでやりとりをする際にも、「了解した」と伝達する時には“Roger that”又は“Roger”を使用しています。
“Roger that”又は“Roger”はあまり聞きなれない英語のフレーズかもしれませんが、“I got it”という英語のフレーズの使い方と同様に、「了解した」と伝えたい場面に代用して使えます。特に、相手が少し命令口調の場合に、“Roger that”又は“Roger”と返答したり、友人同士では軍の口調を真似て一種の言葉遊びとして使用されます。
2. “Roger that” という英語の表現方法が実際に使われる英会話の事例
では、実際には、どのように日常生活や日常の英会話で“Roger that”又は“Roger”が使われているかの英会話の事例を挙げたいと思います。下記は、友人同士の夕食の時間に関する電話連絡のやりとりの英会話です。
Can’t you finish it tomorrow?
(そのタスクは明日にまわすことはできないの?)
Unfortunately not. It has to be done by tonight. I estimate the delay to be about one hour.
(残念ながらそうはできないの。今夜中に終わらせないといけないから。一時間くらいの遅れになると思う。)
Roger that. We won’t give the birthday present to the birthday girl until your arrival.
(了解。お誕生日の子にはあなたが到着するまではお誕生日プレゼントを手渡さないようにするよ。)
Thank you!
(有難う!)
夫婦間でも、例えば妻の方が立場が強い家庭では、夫が“Roger that”と妻の命令を「承知致しました」というように冗談交じりで受け答えをする場合もあります。下記は、食料品の買い物を頼む時の夫婦の英会話の例です。
Can you go and buy some groceries for dinner since I’m still working?
(まだ仕事中だから、夕食の食材を買ってきてくれるかな?)
Of course. Do you have a shopping list?
(もちろん。買い物リストはあるの?)
Yes, please get some smoked salmon, eggs, and low-fat milk. Make sure the milk is low-fat because you got the wrong one the last time you went.
(うん、スモークサーモンと卵と低脂肪の牛乳を買ってきてね。前回あなたが行ったときは、間違えたのを買ってきていたから、牛乳はきちんと低脂肪のを買ってきてね。)
Roger that.
(はい、承知いたしました。)
もともと上下関係がある縦社会である軍で使われていた“Roger that”という英語のフレーズなので、“Roger that”という言葉をあえて選んで会話することによって、「あなたの指令に背くつもりはありません。きちんと従います。」というニュアンスも含まれています。
友達同士や夫婦間や同僚の間でも、気軽に使える“Roger that”又は“Roger”という英語の表現なので、「了解した」と伝えたい時に使ってみて下さい。
Sorry, I’m going to be late to the planned birthday party dinner tonight because I have to finish some work the boss game me at the last minute.
(ごめん、終業間際に上司から渡された仕事を終わらせないといけないから、予定してた今夜のお誕生日会の夕食時間には遅れてしまうの。)